キングオブコント2012を終えて*

か・・金子さん あ・・阿諏訪さん 

とりあえず印象に、爪痕に残ればいいと思って2本やったから。
だから(バイキングがネタをやってウケてた時は)、(俺たちが)爪痕を残せたかな?って。逆に自分たちのことを考えてたよね。だってバイキングさんは、東京のライブシーンでえぐいくらいウケてるのは、分かると。袖にいて、笑い声が痛いくらいウケるじゃん。ていうのを見てきてるから、そりゃあ(決勝でも)これくらいのウケはするだろうと・・。特にすごいなぁとは思わなかった。そりゃそうですよ、この人たちはそれぐらいウケますよっていう。」


か「決勝でバイキングがネタやってるとき、俺はたまんなくなっちゃって。自分たちの出番終わったじゃん。2012年のキングオブコントがいい大会になったなって、満ち足りてたの。後ろで聞けるのって、残りの7組だけじゃん。みんなで一緒にファイナリストとして、いい大会になってよかったなって・・。それであんなけバイキングがウケててさ、小峠さん泣くと思ってたの。それ想像したら俺泣けてきちゃってさ。まだ、さらば青春の光と勝負が分からなかったけど。すごいいい大会に出れたと・・」


あ「なるほどね、俺の嫌いな感じは出てた気がしたもん。みんなで頑張ろうぜ!みたいな。一体感みたいな。」


あ「これ日本一を決める大会なんだってふと思い出す時があってさ。キングオブコントの最中とか事前Vを撮ってる時とか。スゲーんだな、これって。」


か「俺全然客観的になれなかったな・・。」


あ「俺らは深夜番組とか、関東ローカルとか、CSとか、とにかくいろいろなネタ番組に出させて頂いてるじゃない。ほとんど変わらない機材でやってるからさ、あんまりそこ(KOC)に差はないのよ。だから、カメラさんがいるなって思うんだけど、たまに、あっ、このカメラはすごいヤツなんだって・・。急にそこだけ思い出すっていうかさ。」


か「だから、事前V流れてCM行ったときとかに、あっこれ、むっちゃテレビで流れてるんだっていう感じはあった。」


か「あともう1回だけ泣いてるのよ。当日色々終わってさ、家帰った時に服のポケットに優勝が決まった時の金色の紙吹雪が1枚入ってたの。それ見たときにバァーって泣いちゃったの。それがキングオブコント関連で流した最後の涙。」



あ「俺は近所に住んでる後輩を家に呼んで、その後輩と酒飲みながら一人で泣いてた。」


か「阿諏訪、下手したらそれがキングオブコント関連の純粋な涙、1回目じゃない?」


あ「なんだよ、それ?!俺は、泣くんだぜ。俺、めっちゃ泣くぜ。事前Vで泣いてるじゃない?」


か「だからそれはさ、俺が先に泣いてて、で、それ見てたディレクターさんも泣いてくれてて、それを見て阿諏訪が泣いたんじゃん?間接的な涙じゃん。」


あ「それはね、俺ね子供の涙に弱いの。はじめてのおつかいとか泣くの。」


か「それちょっと普段の阿諏訪からは想像できないな。」



あ「で、金子は最初ねあの時(決勝進出発表の時)、目をこすりながら泣いてたの。で、それを見てもらい泣きしたでしょ。そのあとね、金子が小2の泣き方したの。あるじゃん、あのオットセイみたいなやつ。それでね、(それを見て自分が)泣いちゃったの。」


か「それはさ、キングオブコント関連の涙じゃないよね。泣いてる人を見て、泣いてるだけだから。」


<中略>


か「俺は、決勝決まってから本番までの準備期間までの間に何回か泣いてるからね。普段そんなに(芸人同士で)真面目な話しないじゃん。それをさ、むっちゃホメてくれるというかさ、よかったな!って言われたときに、ブワーって(泣く)。そんなん毎日のようにあったからさ。(と、金子さん、涙をぬぐう)。」


あ「(大爆笑)。まあまあそうだよね。鳥肌たつもん。一緒にライブやってる人たちが、たけしさん、ナイナイさんの前でネタやってウケて・・すごいよね?!自分たちがやってたことが間違いじゃないというかさ。これで合ってるんだ!という感じはするよね。」


か「間違ってない?間違ってるとは俺は思わないな。」


あ「間違ってなかったんだって俺は思った。これでさ、同じライブシーンからさ、誰も出なかったら、俺ここにいていいんだろうか?って思ってたと思う。」


か「(ここにいて)いいんですよって言われた感じだ。俺はむっちゃ信じてたからなぁ。」


あ「そうそう。そうなんだけど、ちゃんと上の人からハンコをもらったというか。自分が信じている以上に説得力をもらった感じ。」



か「俺は声が小さかったんだって思った。やっと大きい声が出た感じ。向こうにホメてもらったというか、やっと声が出せた感じ。」


うしろシティの話シティ 第105回 2012年12月16日>