お笑いを順位づけするということ

このころは毎月誰が何位になるか楽しみでした。

このAGESAGELIVE(2009年頃)があるころは、お笑いに一番行ってた頃だと思います。

そしてこの半年後くらいに、AGEAGELIVEは少し内容が変わり、さらにはAGEAGEは消滅し、ばちーんんんLIVEに変わります。
現在、そのばちーんんんもG7、S7、K7とライブ名も内容も変わっています。

ずっと同じ形式でやっていくと、マンネリはどうしてもでてきます。

ただ、今思うのはばちーんんんでもG7、S7、K7でもお客さんの投票制度は残してほしかったなぁと思うんですよね。

もちろん、固定ファンが多くついてる芸人さんが有利になり、結果的にいつも同じ芸人さんが上位に選ばれる・・といったような弊害は否定できません。

でも、月1回AGESAGEのような見てるほうも演っているほうも緊張する日もあっていいような気がするんですよね。

メリハリになるというか。

順位自体にあまり意味はないんですよね。結局その順位はその日限りだから。

ドキドキワクワク感がね、今のお笑いライブには足りない気がするんですよね。

芸人さんみんなおもしろいんですよ。でも、なんていうんだろうなただ面白いだけじゃなくて緊張感というか、AGESAGEなき今そういうライブがもっとあってもいい気がする。

今って順位とか数字とかで評価するライブってほとんどない。

前提としてお笑いが順位や数字で決まることは絶対にないと思う。

ただある程度○○はA、△△はB、とか序列が決まっていたほうが「分かりやすい」とは思う。
そうすると、△△はBだけどおもしろいとか、○○はAだけどイマイチだとか、割と評価が分かりやすいというか、お客さんにも芸人さんにも評価が可視化しやすい。
「おもしろい」か「おもしろくない」だけだと非常に評価があいまいになる。結果的に「個人の好み」だよね、で終わっちゃう。
そこで、Aランクとか、点数などの数字で表してあげると芸人、お客さんどちらにも分かりやすいよね。

賛否両論あると思うけど、「分かりやすい」ことって大事だと思う。その「分かりやすさ」で一番いい手段は「数字」とか「記号化」されたものなんだよね。「M-1」とか「THE MANZAI」とか、だから盛り上がるんじゃないかな?

ただ、難しいのはその「評価」や「数字」がすべてじゃない。

そもそも「芸能」を点数化することって本当にできるのか?という問題もそこには当然ある。

劇場では上のランクにいるけど、テレビに全く出れてない芸人、劇場ではほぼ無名で今ではテレビに引っ張りだこの芸人・・。

本当に芸能界は水ものであり、奥が深い世界だよね。残酷なほどに。

みんなおもしろくてみんないい、そういうライブもあっていい。

でも、今はそういうライブばっかりだよなぁと思う。

勝手な私の妄想だけど、怖いのは、そういうライブばっかりだと解散するコンビ、トリオが増えそうな気がするんだよね。

目の前のお客さんを笑わすことは大事なことだし、芸人さんの基本だと思う。

でも、自分たちに分かりやすい形で評価として返ってこなかったら・・。

何のためにやっているのか、芸人側のモチベーションにモロに影響してくると思う。


今現在芸歴10年超えてる30前後の、劇場の仕事を主としている芸人さんたちが、ちょっと心配なのですよ。

このままの状況だと。

新しい人を育てるのもいい。ベテランを大事にするのもいい。各メディアに引っ張りだこの芸人さんをプッシュしていくのもいい。

でも、劇場で芸人として必死で頑張ってる人たちをどう引き上げていくのかを、今だからこそ吉本は真剣に考えてほしい。
メディアに出てなくたって、みんな素晴らしい人たちなんだから。