うしろシティ「うれしい人間」

この荷物を届けてほしい!
追ってに追われている阿諏訪が金子少年に荷物を届けるのを頼むが・・少年は公園のごみ箱に荷物をポイっ(笑)。

昔の恋人の思い出

刑事の金子と阿諏訪。事件の犯人の張り込みに喫茶店に来ている2人。この喫茶店の情報を金子に教えてくれた女性が阿諏訪の昔の恋人で・・。彼女との思い出を回想する御諏訪。回想しすぎて金子の話耳に入らず。犯人との銃撃戦の間も回想に夢中な阿諏訪。金子の合図も全く気がつかず回想する阿諏訪。ついには金子が息絶えても気がつかない阿諏訪・・・。



バンドやろうぜ!
お互い別の高校に進学し、ひさしぶりに再会した金子と阿諏訪。阿諏訪は金子をバンドに誘い、金子もそれを了承するが・・。
阿諏訪の考えているバンド名は「デスドール」曲名は「デスオアデス」「デスオンザスカイ」ごめんなさい、あとひとつが思いだせない。客は「デサー」衣装は阿諏訪は牛皮、ドラムは蛇皮、金子は豚皮のジャケット。金子は黒いロウソクをもって登場すること。ドラムは校庭の砂の中から出てくる。金子は近隣の神社から這いつくばってステージまでくること。そして棺桶に入っている阿諏訪を運ぶこと。

金子「黒いロウソク用意できるかな?」


阿諏訪「マッキ―で塗ればいいんじゃねぇ?」

しかし自分の学校ではやりたくない阿諏訪。なんとか金子の学校でやろうとするが・・・。自分の学校でやるという話になり焦る阿諏訪は、バンド名、曲名、衣装、すべて変更しようとする。バンド名は「ミラクルラブ」曲はスピッツ、ゆず、サライをやろうと急な方向転換。対して金子はそれを許さなかった(笑)。


野球部
野球部が活動するためにどうしてもあと1人足らない。部長の金子は部員集めに必死。そんなとき阿諏訪が現れ、入りそうな雰囲気を醸し出す。ここで勧誘せず様子を見守る金子。誘ってほしい阿諏訪。絶対にこちらからは声をかけない金子(笑)。結局損な駆け引きをやっているうちに入部希望の生徒がきてしまう。人数が足り、野球部は活動が継続できることになった部員一同は一安心だが、阿諏訪をどうするかでとまどう金子。

阿諏訪「ほらぁ、ほらぁ、ほらぁ。だから誘え!っていったのに!こんなことになるじゃん!」


喧嘩の順番
帰り道公園に寄った高校生金子。そこに喧嘩したい気分の不良阿諏訪が現れるが・・。なぜか阿諏訪の顔や腹には①、②と番号がふってある、番号順に攻撃する金子、やられる阿諏訪。ナイフをとりだす金子だが、そのナイフにも④の番号が・・。そして金子のカバンに⑤の番号が・・。さらに金子の制服にも番号がふってあり、番号だらけのジャケットを着て登場する阿諏訪。番号が貼られすぎてどこから攻撃していいか分からない金子。10は?と聞くと番号を教えてくれる阿諏訪。このコントは名古屋と大阪ではオチが違って、名古屋はまだまだ終わらない?と危機感を覚える金子でしたが、大阪では金子の気もちに火が付き他人に喧嘩をしかけはじめてしまう。

阿諏訪「とんでもないモンスターを生み出しちまった〜」

手術待合室

友達が事故に遭い、病院に駆けつける金子。しかし金子の手にはスタバのコーヒー、女優のエッセイが握られていた。それを見て攻める阿諏訪だが・・。さらにトランプをもってきており、ここでトランプをやろう!と言い始める金子。一見支離滅裂な言動だがそれには理由が・・。


サッカー部に入りたい!(名古屋のみ?)
野球部が自分の問題行動で廃部になってしまったことに落ち込む金子。サッカー部顧問の阿諏訪に相談をもちかけるが、金子は野球部ではなく、サッカー部入部希望だった?!

結婚のあいさつ(東京、大阪)
結婚のあいさつに訪れた阿諏訪だが、恋人の父親である金子はそれを許さず・・。しかし阿諏訪の貯金の額を聞いて態度を豹変させる金子。

金子「君は貯金いくらかね?」

阿諏訪「100億円です」

例のブツを取り返せ!
囚われの身になった金子と阿諏訪だが、2人の囚われ方には差があり・・。阿諏訪の縄はグルグル巻き。金子の縄はクルンと一巻き。おまけに縄がとれてしまう(笑)。情報を聞き出そうと相手は阿諏訪ばかりを殴る(笑)。ちょっと顔を差しだす金子。阿諏訪の縄を金子がほどけず、ナイフを借りてくるように金子に頼む阿諏訪。金子は普通に相手からナイフを借りてきてしまう(笑)。相手になめられている金子。それを逆手にとって例のブツを持ってきてほしいと頼む阿諏訪。簡単にブツを取り戻してしまう金子。こうして最初のコントで阿諏訪が金子少年に預けたブツは、きちんと阿諏訪のもとに戻ってきたのだった。

阿諏訪「先輩、例のブツとってきてもらえませんか?」

金子「でも・・・」

阿諏訪「任務ですから!」

金子「そうか!行ってくる!」

名古屋で見たなかでは手術待合室がお気に入りでした。なんでスタバをもっているのか?女優のエッセイを読んでいるのか?トランプを持ってきているのか?なぜ金子はキレているのか?ぜんぶきちんとした理由があり、筋が通っていて結末までの流れが綺麗なコントだと思いました。そしておもしろいしね。これキングオブコントいけそうな気がする!と、このコントを見終えた瞬間に鳥肌が立ちました。しかし大阪では、全体的に短くなってしまっていて残念でした。ここを切っちゃうの?!とちょっと戸惑ってしまって・・。それはこんな部分です。

名古屋バージョン
金子「いつもこの6人で遊んでるよな。だけど俺だけ4歳年上だ。」

もう絶対このワード大切だと思うんだよね。

逆に名古屋よりおもしろくなっていたコントもありました。バンドやろうぜ!は、名古屋では出てこなかった「デサー」などのワードなどおもしろさに磨きがかかっていました。さらにバンドをやらないろいう結論になった名古屋と違って、バンドをやるという結論に変更したのはよかったなぁと思いました。やはりおもしろいものはやる!という結果にしたほうが後味いいですもんね。


よくある設定だし、突飛なボケはないんだけど、この世は色々な人がいるし、おもしろいことは結構身近に転がっている。そのことをうしろシティは自分たちのコントの核にしてるんじゃないのかな?と私は考えます。だから「サッカー部」「野球部」「高校生」「見送り」など同じシチュエーションでのコントを何本も自信をもって作れてるんじゃないかな?普通は(同じ設定だと)飽きるけど、そこにまた新しいおもしろさを表現できるというのは彼らの才能だと思います。この武器は地味だけど結構大事なものだと思います。で、この武器は金子と阿諏訪じゃないと作動しないのです。それ以外の組み合わせだとこの攻撃力は半減しちゃう。なんでかというと結構うしろシティのコントって間が大事、あとはしゃべるテンポとか、とにかく2人の空気感が大事。キングオブコントのときもそう思いましたが、生の舞台で初めて見て、改めてそう思った。同じネタでもちょっと間が狂うだけで全然違うものになってしまう。そんな緊張感もうしろシティのコントには含まれている気がする、演るほうもプレッシャーかかると思う。でもうしろシティなら、金子さんと阿諏訪さんならそんなプレッシャーはねのけて、素晴らしいコントを届けてくれる。そんな希望に満ち溢れた舞台なのでした。