深夜番組の時間が昇格すること

ピカルの定理は4月から夜中の1時から、土曜の夜23時へと時間が昇格しました。
時間が昇格するにつれて、コントの内容も変わっていくかもしれません。

「ビバリとルイ」、「テブラーシカ」など深夜帯でのコントもいまのところは続いています。

でも、ゴールデンに上がるならこの2本のコントはできないと思います。
ゴールデンで必要なのは家族で楽しく見られること、その要素が必要です。

はたしてこの2本のコントは家族で楽しく見られるか?

テブラーシカは、見た目が猿っぽくかわいらしい感じなのですが、いかんせん「てブラ」というのがひっかかる気がします。親が子供にみせたがるか?

「ビバリとルイ」はもっと複雑です。というかぜったいにもっていけないと思います。BL(ボーイズラブ)、というか同性愛に関するものはゴールデンではまだ敷居が高いのが現状です。

でも、「ビバリとルイ」をやらなくなった瞬間に、深夜からの「ピカルの定理」は終わってしまう気がします。

深夜から時間帯が昇格して終わってしまった番組がいくつかありますがが、そのなかでも印象的だったのは「銭形金太郎」という番組です。
もともと深夜帯で放送されており、色々なところに住んでいる「ビンボーさん」をプレゼンターが取材し、スタジオで認められれば賞金をプレゼント!、そんな番組だったと記憶しています。
なお、この「プレゼンター」には、くりぃむしちゅーなど現在活躍されている芸人さんも多く出ていました。
個性的なビンボーさんの人柄や生活、それからプレゼンターのギャグ?!などがウケ、時間帯はゴールデンへと上がって行きました。

さて、ゴールデンへいってどうなったか?

番組は全く変わってしまったものになっていました。
食べ物のロケをしているのです。いつのまにかこの番組の核になっているはずの「ビンボーさん」がいない・・。

「ビンボーさん」がいなくなった瞬間に、深夜にあった「銭形金太郎」は終わってしまったのです。

同じことが「ピカルの定理」にもいえるのかもしれません。深夜のころ核となっていたコント(ビバリとルイ、テブラーシカ)などが終わった瞬間に、深夜でやっていた「ピカルの定理」は終わってしまうのではないかと・・・。

時間帯を上げて、深夜からの番組を続けていくというのは、ある意味深夜からの視聴者を裏切り、そしてゴールデンの視聴者に見てもらう番組作りをつくることが必要だと思うのです。そして1周まわって深夜からの視聴者に認めてもらうことが必要です。
これは、新たな番組を一からつくるより大変なことだと思うのです。
番組の変化にだれもがついてきてくれるとは限りません。むしろ、見捨てられちゃう場合が多い。そこを耐えてしっかりと番組をつくり、視聴者を楽しませることができるか、そう簡単なことではありません。

それを耐えた番組があります。
はねるのトびら」です。この番組はもともと深夜で当時無名の若手芸人がコントをやっていました。しかし、ゴールデンになった今コントはほとんどやっていません。それでも高視聴率を挙げています。ただ、深夜から見ていた人は、今もみているでしょうか・・。考えると少し切ないです。

私は「ピカルの定理」が大好きです。でも、ゴールデンにいったら・・と考えると、そこまで番組のファンでいられるだろうか?
そんなきもちもないわけではありません。
深夜でやっていた要素が全部無くなって・・と考えるとちょっと怖い気もします。